離婚後の住宅の事、ローンの事でご相談いただくことがあります。
そもそも離婚を前提に家を買う方はいらっしゃらないでしょう。
しかし、いざ離婚となると様々な問題が出てきます。
二人の家をどうするのかという問題はとても大きな問題の一つでしょう。
まず住宅ローンについてですが、ご夫婦で住宅を購入する時は
■旦那様(または奥様)お一人の名義で借り入れしている → 家の名義人が1人
■ご夫婦お二人の名義で借り入れしている(連帯債務) → 家の名義人が2人
■ご夫婦どちらか一人の名義で借りて、一人が連帯保証人 → 家の名義人は1人
上記3パターンが多いと思います。
1)旦那様(または奥様)お一人の名義で借り入れしている→家の名義人が1人
この場合で、今後も名義人の方が家に住む場合はほぼ問題ありません。
問題になるパターンとしては例えば、旦那様が名義人で、旦那様が家を出て奥様が住み続けるという時です。
この場合は旦那様の支払いができなくなり、競売にかけられる様な事態になれば、奥様は強制退去させられることになります。
では、名義を奥様に移せばいいのか?と思う方もいらっしゃると思いますが、銀行のローンが残っている状態で名義を変更することは難しいと言わざる負えません。
ローンの支払いが終わったのちに奥様に名義を変更するなどの対策が必要でしょう。
2)ご夫婦お二人の名義で借り入れしている(連帯債務)→家の名義人が2人
最近は共働きのご家庭も多いので連帯債務でお借り入れしている事も多くなりました。
共有名義にすることで二人とも住宅ローン控除が受けられるなど税制面でのメリットもあります。
デメリットとしては家を売却する際二人の同意が必要となることです。
また、どちらが住むにせよ、旦那様の支払いが滞れば即奥様に返済請求が届きます。
常に返済状況の確認などが必要になるでしょう。
通常の売却や、オーバーローンになるのであれば任意売却等も視野に入れてお話しする必要があると思います。
3)ご夫婦どちらか一人の名義で借りて、一人が連帯保証人→家の名義人は1人
1のパターンに近いですが、債務者(今回は旦那様とする)の支払いが滞れば奥様に返済請求が来ることになります。
そういった事態をさけるために連帯保証人から抜けたいと思っても、銀行の承諾がなければ抜けることはできません。
可能性があるとすれば別の連帯保証人を立てるか、別の不動産を担保に入れるなどして銀行と交渉するしかないででしょう。
◆上記3パターンがよくある事例だと思います。
離婚に伴う住宅の問題は大きく2種類に分けられると思います、住み続けた場合の問題と売却する場合の問題だと思います。
住み続ける場合は名義人、連帯債務者、連帯保証人の問題
売却する場合は、住宅ローンの残債の問題
これは離婚された方だけではなくこれから買う方も含め、不測の事態に備えて知っておくことも重要だと思います。
名義人、連帯債務の問題など、一切説明しない不動産屋も多いですが、メリットデメリットくらいは知っておくべきでしょう。
今後少しづつ書いていきたいと思います。
どこに相談すればいいかわからず、時間がたってしまい取り返しがつかないことも多いです。弁護士等の専門家が必要な場合はご紹介もいたしますので売却、住宅ローンの事もお気軽にご相談ください。